2018年12月31日月曜日

ゲートハウス ネルソン・デミル


こんにちは、かず吉です。
上巻706頁+下巻700頁=1,406頁、ボリウムのある長編小説で、やっと読みました。(;´・ω・)

書名  ゲートハウス 上・下巻
著者  ネルソン・デミル
訳者  白石朗
発行  講談社文庫

小説の舞台はニューヨーク市ロングアイランド(ウィキペディア)

地図で見ると、マンハッタン島の東に長く伸びている島です。
この北東部にあるゴールド・コーストという場所の一角、(オーストラリアにもある名前の)超々高級住宅地。

イギリスからアメリカに移民が始まった頃からの、代々富を築いてきた家系の人々が住む地域です。

この小説の主人公の、妻の家系の超大金持ちのスタンホープ家は、かつて80ヘクタール(80万㎡:東京ドーム20個分)の敷地に本邸50室、ゲストハウス15部屋あり、門のところにゲートハウス(門番小屋)もあり、これでも日本では豪邸と呼べるほど。(;゚Д゚)

主人公のサッター家もこの地域出身でそこまでは行かないが大金持ち
となりの家までは、昔は馬車、今は車でなければ行けないくらい。

しかし20世紀になって、これらの超豪邸の敷地は分割されだし、スタンホープ家の敷地も40の分譲住宅地に分割され、いわゆるウオール街などで資産をつくったニューリッチが進出し、アラブ系の大金持ちや、闇で資金を築いた紳士(この小説での話しです)も住むようになったとのこと。

40分割しても1区画2ヘクタール(2万㎡)東京ドームの半分で、これでもとなりの家まで歩いて行くのは大変ですね。
ジョギングで行かなくては(;´・ω・)

このゲートハウスに住んでいる、スタンホープ家の元雇い人の妻エセル・アラードは高齢で、敷地が分割された後でも終身居住権を持っています。

彼女が、危篤状態になり、彼女の資産管理を託された弁護士である、50歳代のジョン・サッターが、イギリス・ロンドンから戻ってくるところからこの物語が始まります。

彼は元妻のスーザン・スタンホープ・サッターと離婚し、ロンドンに住んでいるのですが、その理由は、この作品の前作「ゴールド・コースト」でこの10年前の出来事が書かれています。

その前作を簡単に言うと、「ゲストハウスに住んでいたサッター夫妻の妻スーザンは、隣に越してきたマフィアのドンと浮気をした結果、このドンを撃って命を奪ってしまったため、(無罪にはなったが)離婚して、傷心のジョンは《放浪》の末、ロンドンにたどり着いた」
ということですが、わたしは読んでいません。(;´Д`)

その他の主要登場人物は、マフィアのドンの息子で現ドンのアンソニー、エセルの娘エリザベス、スーザンの両親ウィリアムとシャーロット、そして、FBI捜査官マンクーゾ、地元の刑事ナスターシなど。

エセルの危篤状態、そして息子の現在のマフィアのドンが戻ってきたジョンに『あいさつ』に来る所から始まり、上に挙げた人々が『集まって』きます。
そして事件が・・・、というところですが下巻の半分以上まで行かないと事件らしい事件は起こりません。

どんな事件かは読んでのお楽しみですが、この小説の面白いことは、語り手である、主人公のジョンの軽妙なジョークやユーモア、優柔不断であるが持ち前の優しさ、これがどんな困難な場面でも出てきます。

アメリカ上流階級ワスプの、人間的に魅力ある男性とそうでない男性、本当の金持ちの文化や日常も興味があって面白い。

サスペンスではあるが、事件はなかなか起こらない、警察もFBIも「捕り物」をやる訳ではない、
そうだこれは作者が人間模様のドラマを描いているのだとわかります。

この本のあとがきで、瀧井朝世さんというライターが、「(略)本書には、時代と言う貴重な脇役がいる。(略)」ということを書かれています。
数百年続く上流階級のワスプのとなりに、マフィアのドンやアラブ人富豪が住む時代のながれ、なるほどそういう見方をするとまたアメリカの歴史も興味深いな~。

今日も読んでいただきましてありがとうございます。

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